最近こういう音を作りました。
シーケンスしたモジュラーの演奏をzoiaに戻してエフェクトを掛けることもできる。CVをzoiaに返してエフェクトをモジュレーションすることもできる。(この動画ではあまり有効活用できてないが...)#zoia #EmpressEffects#moog #korg pic.twitter.com/lDHGr2OPLt
— Nobu (@mojo_nobu) 2023年11月28日
Youtube版はこちら(25秒くらいから)
もともとはzoiaからモジュラーシンセ(mavis)へcv送りたくて色々試行錯誤してたんですが、結果できた音がかなり好みだったので、偶然の産物にしてしまわず作り方をメモっておこうと思います。こういう音って何か名前ついてるんですかね。名前を知りたい。
シーケンス
シーケンサーにはこういう動きをさせます。
- 音の並び方は一定、不変
- 進行方向は一定、最後まで行くと最初に戻る(ここまでは通常のステップシーケンサー)
- 確率によってシーケンスが先に進むか、留まるかする(これが重要)
こういう動きのシーケンサーの呼び方がわからないですが、ChatGPTによると「確率的シーケンサー(Probabilistic Sequencer)」という提案がありました。ただ、これは音の再生順もランダムであるようなのでちょっと違うかな。進み方は不安定だが、あくまで同じ音列、メロディを繰り返す、というのがいいと思う。そういうのが好きだ。
ちなみに「Probabilistic Sequencer」でググってみるとこういうのがヒットしました。
ableton liveは面白いですなあ。
動画ではシーケンスはzoiaがやっています。mavisからS+Hを受け取って、zoiaのsequencerモジュールのgate inに渡しています。zoiaのlfo(random)でもいいような気がします。
ショート・ルーパー
ショート・ルーパー(グリッチのような、短時間の録音・再生を行うルーパー)はシーケンスに加えて重要な要素です。
以下の設定はzoiaの表に出ている設定項目を書き出したものですが、他の環境で同じ挙動にさせるためには未定義のところがあるかもしれません。
- max rec time(最大録音時間) : 1s
- length edit : off
- playback(録音後の再生) : loop
- length: pre-speed
- playback速度によって1ループの長さが決定される。playback速度が0.5のときは本来1sのところ2sのループになる。
- hear while rec(録音中のループ再生) : yes
- overdub : no
- stop/play but: no
また、設定項目にはないですが、zoiaのplaybackは再生速度によってピッチが変わります。
このようなルーパーを作り、上記「シーケンス」で使ったものと同じソースのランダムモジュレーションを、「録音開始トリガー」と「ループバック速度」にアタッチします。 これによって、ランダムモジュレーションで速度の違う短いルーパー(逆再生)を、不意なタイミングで鳴らすことができます。グリッチ的なやつです。このルーパーはセンドリターンにして音量は調整しましょう。
エフェクト
基本は以上で、あとはエフェクトをお好みで入れましょう。動画ではmavis側でソースとなるオシレータにPWM, cutooff, resonanceなどをいじっていて、そのあとzoiaでchorus, hall reverv, ring modulator, pitch shifter(4度上)をかけています。 リングモジュレーションのfrequencyにはこれまたシーケンス、ルーパーと同じS+Hをかけてあげるとグリッチ感がプラスされていい感じです。