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ヘッセ「東方への旅」再読

本を再読なんて、これまでもなかったことはないと思うけど、でもほとんど記憶にない。 ヘッセを読むときは大体人生に迷っているときで、今回もそういうわけです。

自分の頭の中でこの本の主題は「奉仕」として雑に分類されてました。んでここ1年くらい、人との関わり合いにおいてただ自分を押し出すだけじゃなくて、奉仕すること、人の意に沿うように動いたり、社会やグループの一員として動くことへの喜びを知るようになってたんですが、それも少し行き詰まってしまいまして。主に会社でのことなんだけど。なんか自分の中の自明と他の人の自明がずれてるから言葉や連絡が不十分だとか、あとはなんか態度が悪く見えるんだと。うーん、自明がずれてるようなのはまあ薄々気づいてはいたところだが…。あれ、考えてみれば今ぶつかっている問題は奉仕の是非でもないか。まあ、ともかく一度あらためてわかりかけてきた「奉仕」について、足元確認という意味で再度この本にあたってみようかと。


この本で奉仕の精神として書かれているのは、主人公達の従者として登場するレーオです。精神的な高みを目指して旅をする主人公達とは対照的に、人好きのする性格として書かれるレーオ。自分はまだこういう風に、エゴを感じさせない態度は取れてない気がするな。んでこの本でいう奉仕とは、大きな流れの中に自分を全て捧げること?文学の登場人物の生き生きとした様子に反してその作者のうらぶれた様子は、母親が我が子に奉仕した結果と同じで、決して悲しむことではなく、むしろそうすることで長く生きられるとか。描写されているレーオの自然な振る舞いには、フムフムと感じるところはあったが、奉仕について直接的に記述されている箇所は、自分の感じていた「奉仕の喜び」とは違うようだ。結局ヘッセにとっては作品を生み出すことが奉仕にあたるのだろうか?でもそれではレーオの描写や主人公達との対比と食い違いがある気がするし…まずいな、よくわかってないのかなこれは笑

いくつか引用したいような良い文章もあったので、また日を改めて。