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映画と手紙

少し前に付き合っていた女の子から突然DVDが届いた。同封された手紙には「前に話していた映画ができたよー」と書かれていた。そうかあの子は映画を撮る計画を話してくれたっけ。さっそくその映画を見ることにした。

映像の中ではおそらく彼女の地元と思われる風景などの映像に、彼女がナレーションで身の回りのことを話していくといった内容だった。この場所が〜で家族が〜で。 途中で小さい男の子の映像がうつり、この子が彼女の義理の弟であり、ある日いきなり転がり込んできて家族なった、というナレーションだった。そういえば付き合ってた頃そういうこと話してたっけ。これがその弟か。この写っている男の子は弟本人の昔の映像なのかな。 そのあとも何気ない日常と、僕からすればちょっとびっくりするエピソードと映像が区別なく並べられていた。彼女が足を大怪我した時、弟が泣きながら「自分の足と取り替える」といって聞かなかった話とか。

一通り話したあと画面が暗転し、彼女のナレーションが「よーし、それじゃあ行きますか」と、ちょっと勢いをつけて終わり。

なんだかすごく気持ちの良い映画だった。目が覚めてみたら彼女は映画を撮る計画なんてしてなかったし兄弟に弟はいなかったことを思い出したけど。でも性格は彼女らしいままだったので、なんだか暖かいような切ないような気持ちになったのだった。