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「かぐや姫の物語」のドキュメンタリーを見る

shibuya tsutayaにDVDで置いてました。渋谷TSUTAYAには何でも置いている。

二巻に分かれていて、それぞれ90分ずつ、合計3時間の長丁場のドキュメンタリー。前半だけ見て残りは後日、と思っていたんですがついつい勢いで全部見てしまいました。無駄なシーンがなくさらさらと見られます。

  • 高畑監督は難しい人のイメージがなんとなくあるけど動画で外部から見る分には、話を噛み砕いて説明してくれたりして人好きのする優しい人に見える。スタッフに声を荒げるなどもなくて温和な印象。

  • しかしこだわりはすさまじく、それが感覚的なものから来てるので周りが共有するのが大変なのだろう。とはいえ高畑監督自身も高齢なのにいろんな人のもとに出向いたり根気強く説明したりして決して横柄じゃない。「高畑さんは理解不能」とジブリの鈴木Pは言ってたけど、結局は高畑監督が作ろうとしているものが極めて難しいということなんじゃないだろうか。

  • 鈴木Pが持ってきたポスター図案。「実際の色は技術的にポスターには難しいが、特別にここまでは再現できた」と説明するが、高畑監督は「これは完全に別物になっている。技術どうこうはウソだろう、何か商業的な目論見があるならそう言って欲しい」とグイグイ。鈴木Pも立場としては間違っては無いと思うけどこれは高畑監督が一枚上手の感。しかし当然ですがジブリは善意だけではない、怖いところですね。

  • 西村Pがトレーラーの内容を伝えて、高畑監督にチェックするかどうか伺うシーン。監督は終始煮え切らない態度で、結局見ないことになった。宣伝の重要さと作品を守ることで葛藤してたようだったけど、そこはっきりした態度があるわけじゃないんだな。ちょっと意外。宮崎監督は結構割り切ってたようだったからなおさら。

  • 上映時間が2時間を越える、これは長すぎる、ということで一度通して見て対策を考える、というシーン。見た後に西村P「これ削れませんね。これだけの時間が必要な映画ですね。」と言って結局削らないことに。漢だね。その後さりげなく「2時間20分だと長すぎるけど今の長さは必要」みたいなこと言って釘を刺していたが。

  • 久石譲が内容を凄く噛み砕いていて凄いなあと思った。「これは~ということですよね?」とか、描写されている以上のことを読み取って監督に確認するシーンが何度もあって、リテイクを何度も受けながらも対応していくところは凄く敏腕だなあと。久石譲ドキュメンタリーが欲しい。

  • 「天人の音楽」については高畑監督からかなり具体的な指示が出ていたんだな。それをしっかり曲に落とし込める久石譲といった感じ。

  • 西村Pが絵コンテ作業以外の作業をストップさせる旨を通達した後の高畑監督の背中、泣けるね。まあ仕方ないというか。

  • 高畑監督の「風立ちぬ」評にうなずきながらも結構身もふたもなくて笑った。「最後死ぬのも含めて、願望なんだろうね」とか凄い。

  • 関係者試写の後のシーンが良かった。高畑監督の「皆さんで力を合わせ、そのおかげで凄い仕事ができた」という言葉も良かったし、偉いっぽい人(見たことある顔だったけど思い出せない…)が監督にわざわざ「握手してください」と求めたり、制作進行?のスタッフが「最後(スタッフロール)見てはじめて自分の名前を誇らしく感じました」と言っていたのも良かった。それまで3時間苦悩の日々を見てたしねこちらも。


面白かったー。興味ある人のドキュメンタリーは大体ハズレ無い。一緒に宮崎親子の「ふたり」も借りたからまた今度見よう。