「かぐや姫の物語」のブルーレイが出た

これめちゃくちゃ良くて映画館で3回も見てしまったんですよね。なので初回に見た時はブルーレイが出たら発売日に購入して、流しっぱにしたりたまに気合入れて見たりといったロードマップを描いてたんですけど、さすがに3回も見ると割と満足してしまってブルーレイ買うかどうか迷っています。同時発売になったドキュメンタリーにも目移りするのがまた困るね。

もう劇場公開して一年以上経ってますが、以下はネタバレ書いてますのでお気をつけください、一応。

何がそんなに良かったのか説明しようとしても難しいのがこの作品で、作品紹介でも良く取り上げられる「手書きの線をそのまま活かした映像」のインパクトはもちろん効果絶大なのですが、それよりもこの映画は内容そのものが面白かったです。

いや、うーん、面白いというのも少し違うかもしれない。何もかもが丁寧、というのが自分としてはしっくりくる。この映画のシンプルで強力なテーマ「生きている実感があれば生きていける」に繋げるために、小さな出来事から大きな出来事まで丁寧に丁寧に積み重ねるように描写されてます。かぐや姫の心を揺さぶる人や事件、地球に愛着を持つきっかけになった日本の自然や風俗。そしてそれらを表現する手書き線がまた丁寧に映画を描いており、この映画における仕事全てが互いに結びついて未曾有の大作になったのだと思います。

この映画を見た僕もまた、人や自然の魅力に気づかされ、それを作り上げたやさしい眼差しに感動しました。この映画はストーリーこそシビアですが根底にある世界観はポジティブかつ優しいものだと思います。かぐや姫の物語が終わり、主題歌の「いのちの記憶」をバックに流れる大勢のスタッフの名前。彼らにはこの映画の世界を作り上げてくれたことに感謝と感動しかないのでした。

本当に凄い映画です。「風立ちぬ」は初日に見に行ったのですがそのとき終了後に劇場内で起こった拍手にはなんとなく鼻白む気持ちでした。映画はよかったんですが僕はそういう文化に馴染みがないので…。「かぐや姫の物語」は公開一週間後に見に行って、劇場内で拍手は起きませんでしたが僕は拍手をしたい気持ちを抑えるのが大変でした。2回目、3回目の視聴時も同様でした。スタッフロールの最後、「監督 高畑勲」の文字に「ああ、この人がこれを作り上げたんだ」と思うと感謝しかないのです。