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アイマス劇場版の感想と少しの不満

僕は2011年の夏から冬に放映されたアニメ(通称アニマス)からアイドルマスターの世界にハマり、その後PSPで「アイドルマスターSP」、PS3で「アイドルマスター2」をプレイしていったという、いわゆる新参P*1です。ゲームにはあまりハマらなかったけど・・・千早ごめんよ。あとニコニコ動画のMADには大いに楽しませてもらってます。コブマスとかドンパチマスターとか、好きです。アイマスというよりもアニマスファンとしての感想を書こうと思います。ちなみにグリーとモバゲーのアイマスはやってません。


とりあえずアニマスの感想

僕はアニマス、凄くはまりました。クセがあり未熟なアイドル達の青春と成長を描いてて(ただし恋愛は当然無い)さわやかな感動がありました。また映像がとても綺麗で色使いも華やか、音楽もアイドルが歌う楽曲からBGMまで気が利いてて、見ていて凄く気持ちの良いアニメでした。

おおむね満足だったんですが脚本がたまにご都合主義というか粗いというか、そういうところは気になってました。「竜宮小町のメンバーになれる」と謎の勘違いをする美希とか、なぜか貴音の目の前に出てきてまんまと捕まるパパラッチとか、響回とか・・・。運動会の話も怪我した真が気合い(団結力)で勝ったという、なんだかよくわからない話だなーって。かなーって。あずささん回はメチャクチャだったけどあずささんのキャラと化学反応が起こって凄く良かったんですけど。そもそも事務所の先輩をリツコと呼び捨てしてるのもおかしいが、これは言うと野暮ですね。

好きなエピソードは料理番組で歌以外の活動に興味のない千早が少し踏み出すけど割り切れないところとか(もうちょっと掘り下げて欲しかった)、春香を中心にメンバー全員が学校にレッスンにへとへとになりながらもライブに向けて努力するところとか、女の子扱いされたい真が自分なりに答えを見つけるところとか。そういう地味だけど優しい視点のあるところがアニマスの好きなところでした。

劇場版は良くも悪くもアニマスだった

それで劇場版はどうだったかというと、もう前述のいいところも悪いところも全部そのまま、正真正銘のアニマス劇場版って感じ。

画面は海の綺麗さ、早朝の薄暗さ、夏の合宿の雰囲気が心地よく、テレビ版から引き継いでいるBGMも映画館でよく鳴っていて見ていて気持ちよかったです。雪歩と伊織の家に別れて泊まり後輩に話を聞く場面も、リラックスしている765プロメンバーに対して後輩メンバーは緊張気味だったり、先輩後輩の距離感が冒頭より縮まってたり、なんていうんだろう、部活とかサークルの合宿感みたいなのがあってイイなあ、と思いました。家の規模が浮世離れしてるけど(笑)

シーンとしては雪歩がテレビ版のレッスンシーンで苦労したことから後輩メンバーに「頼って欲しい」と呼びかけるところとか、そのときの真の表情とか、春香に憧れる可奈がファン視点では「春香ちゃん」呼びだったりとか、これまでの積み重ねもあって世界観に深みがあるなあと楽しんでました。あとライブ前に律子の胸に花をつけるのが竜宮小町のあずささんなところとか、「ウンウン、やっぱりそこの絆は強いよね」と満足してました。

そうそう、今回りっちゃんの見せ場多かったですね。僕は別に律子ファンではないんですが屋上のシーンとか、イイですよね。イイ・・・

脚本についての不満

しかしアニマス劇場版はアニマスなので、テレビと同様「粗いご都合主義」が気になりました。

  • 一番気になったのは可奈を探すシーン。可奈は行方不明にでもなってたのか?765プロの面々は家に行って、少し家で待ってれば良かったんじゃないんだろうか。まるでしばらく家に帰ってないかのように町中を捜索する765プロ。うーん、一刻も早く練習を再開したかった、ということなのかな。なんか強引にライブ前の見せ場をねじこんだ、みたいな印象でした。その後のアリーナでの若いシーンで765含む全員が涙してるのもなんか違和感。

  • プロデューサーがさらっと「研修のためにハリウッドに行く!」と言ってましたが具体的に何しに行ったんだろう?つんくボーイとか秋元康とかハリウッドで勉強してたんか?ん? でもこの言いっぱなしの強引さは結構好き笑

  • 物語の最後でプロデューサーが旅立って、エンドロールの終わりには帰ってくる。え、もう帰ってくるの!?って思った。その間だいたい10分。それでいいのか。10分間の感傷。

  • これは冗談半分みたいなもんですけど、ラストシーンで765プロのアイドル達は何歳なのか笑 そもそも映画の開始時点で彼女らは何歳なのか、プロデューサーはどれくらいハリウッドに行ってたのか、小鳥さんは何歳になっていたのか


その他の不満

  • これは自分の問題ですけど、深夜アニメの劇場版って始めて映画館で見たのでテレビ版そのまんまのノリが映画館の大画面、大音響で強調されるのは少ししんどいなあと思ってしまいました。小鳥さんのアレとか、ノルマだなあwと面白半分、疲弊半分でした。本来は褒められるべきところなのかもしれませんが、自分は慣れていなかったもので・・・

  • 場面作りは好きなんですが細かいところでは人物の顔とかが変だなあと思いました。いわゆる作画ですか。あんま気にならないけど「ネットで叩かれてそうだな」とか思って見てた笑 最後のライブシーンでの人物CGも少し違和感。CGから手書き絵への移り変わりも、うーん。何が原因なのかわからないですけど、CGだと脳が認識すると途端に「これは違うキャラクターだ」みたいな気分になりますね。動きが画一的なのかな?ちゃんと覚えてなくてわからん。

  • ステージ俯瞰のカメラがグルグル動くシーン、全部CGなんだと思うけどなんか画面がスカスカに見えた。お客さん、少なくなかった?CG関連は全体的にこなれてない感じだったなあ。

  • 冒頭の劇中劇「眠り姫」、迫力のある場面でしたがアップが多くてちょっと状況が分かりにくかった・・・最後のライブシーンも同じ印象を受けました。なんでだろう?テレビ画面用のレイアウトと映画館用レイアウトが違うとか?いや、自分は素人だからわからんが。ただ大画面で見る感じでは無かったかなあ。前述のライブ俯瞰カメラも大画面だから余計画面が淡白に見えたのかもしれない。

  • あと全員が一回ずつ喋るシーンが複数回あって違和感。夕焼けを見ながら意思表明だとかライブ前の気合入れのシーンとか(違ったかも)これは全員主役の群像劇では仕方ないかも?とは思うけど、なんかもうちょいやりかた無かったんかな・・・アニマスが好きだから「もう一歩上へ」というのを望んでしまう。

うーん、なんか全体的に時間が足りなかったのでは?と思われるような印象を受けました。


その他のどうでもいい話

グリマスのメンバーを全く知らなかったので、可奈からのメールを髪量の多い子から見せられた春香が「え!?なんか印象が違う・・・」と言ってたのを見て、後輩メンバーに裏切り者ないしは961プロのスパイが潜り込んでいて工作をしているんじゃ、とか思ってしまいました。見ながら勝手に「え~、アイマスにそういうの求めてない・・・」とか考えてた。


「もどかしいなあ・・・」

あと今回は誰が主役かって春香が主役で、そのためテレビ版の終盤と同様に「チームの団結のために奔走する春香」が描かれます。アニマスでの春香さんのアイデンティティは「団結」だからね。*2それで言ってしまえば「いい子ちゃん」な春香は全員が納得し正しい結末へと向かうために、迷いながらも最終的には泥沼に手を突っ込んで正解を引き抜く、みたいな展開です。

この姿って、アニメとかゲームが好きな層、自意識が強くてコミュニティへの認識と現実とのギャップに苦しむ*3人たちには響くんじゃないかと思うんです。そうありたかった結末をアニマス春香さんは多少強引にでも引き抜き、見せてくれる。765プロのほかのメンバーはその辺結構ドライだったりするんだけど、テレビ版で一度困難を通過してるから今回は「春香に任せようモード」で、これも一種理想の世界を補強してるのかなーと思ったり。

そういったことはテレビ放映見てても思ってたんですが、今回練習に来なくなった可奈を説得しようとメールでやりとりしてるときに春香さんが「もどかしいなあ・・・」って言うところ、なんでか知らないけどあれグっときました。「あれ?テレビ版の春香と少し違う?」と。

あれはなにがもどかしいのか、可奈がもどかしいのか自分の気持ちがもどかしいのか。単純にメールのやり取りがもどかしいのかとも思うけど、あのエゴがチラっと見えるセリフ(声の演技?)、すごく良かったです。そういえばテレビ版では自分を見つめなおすことで立ち直り765プロの柱として戻ってくる春香さんですが、今回は後輩の手を取り765プロの団結へと引き入れます。自分の信念に相手を巻き込むというエゴを見せてくれました。「もどかしいなあ」というセリフ、凄くさりげないものでしたが「何がしたいか、を考える」という映画のテーマとも合ってるし、春香が成長ないしは変化してるんだなあと、あれでグッと春香のキャラが浮き出てきたように感じました。この映画は3Dではありませんが。

*1:P=プロデューサー。ゲーム「アイドルマスター」のプレイヤーもしくはファンをこう呼ぶ

*2:テレビと違うのは今回は後輩たちへの「団結の布教」が目的であること

*3:いや、想像なんですけど、自分はそうなので