読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

DTMのやり方 (2)

DTMのやり方(1)の続きです。

2. 接続

ギター(ベース)とオーディオインターフェース、パソコンの接続を説明します。以下ではギターで統一しますがベースでも同様です。

ギターとパソコンのマイク端子を直接つなげてもいいですが、

  • 音が悪い
  • 遅延が起こって録音しづらい
  • 後述するインピーダンスの関係でパソコンが壊れるかもしれない

などがあるのでよっぽどのことが無い限りオーディオインターフェースを使うのが良いです。

オーディオインターフェースには、ボーカルなどマイク用の入力とは別に、ギター用の入力が用意されているはずです。多くの場合Hi-Zと呼ばれてると思います。もしくは付属ソフトで、オーディオインターフェースに接続したパソコンから設定が出来るものもあります。(マイク用の入力をギター対応させる)

このあたりを自分の環境に照らし合わせるには

オーディオインターフェース "製品名" ハイインピーダンス 接続

などで検索するのが良いでしょう。

なぜマイク用とギター用で異なるのか、というのはインピーダンスというのが関係しているのですが、細かい説明は省きます。一応、このページに簡単に載っています。

とにかく「ギターから出る音はハイインピーダンスである」ということが重要です。

しかしエフェクター、ギターアンプなどを通過した音はローインピーダンスとなるので、この場合はマイク用の入力で結構です。そちらのほうが近いインピーダンスになって良い音となると思います。(理論上そうなるらしい、未確認)

ただしエフェクターをバイパスしたときに、それがトゥルーバイパスである場合はエフェクターを全く通過してないのでハイインピーダンスのまま、となります。注意が必要です。

エフェクターを通さない場合でも、DI(ダイレクトボックス)という機材を通過すればローインピーダンスとなりマイク用の入力でいけるようになるとのことですが、このあたりは詳しくありません。オーディオインターフェースで対応してたら必要ありませんが、もっと拡張してスタジオでミキサーを使った作業をするときなど、DIが必要となってくる、とのことです。参考

もうひとつ、特殊な例ですがハイインピーダンス接続はフォーンプラグでの接続のみに対応していることがあります。僕の使っているduet2はそうでした。そのためキャノンフォン端子のものしか持ってないからといって、それを使ってギターとオーディオインターフェースを接続しても自動的にロウインピーダンス接続にされてしまい、ハイインピーダンスモード設定では音が出ないということがあります。あまり無いと思いますが一応書いておきます。

これでギターとオーディオインターフェースの接続が出来ました。あ、パソコンとオーディオインターフェースもUSB接続してください。


これで前準備は整いました。この後のDAWの作曲作業の流れを以下に説明します。

  1. 演奏、録音
    • オーディオ
    • ソフトウェア音源
  2. 編集
  3. 音作り
  4. ミックス
  5. 書き出し(バウンス)

ここから先の作業はDAWソフトごとに異なります。なので、ここから先は具体的な手順については書くことが出来ません。 しかしここまでの知識が頭に入っていれば音を出して作業を進めていくことにあまり苦労しないと思います、多分。DAWでの作曲作業も結局は「録音して編集」という単純な作業で、基本は画面上にある赤い●の録音ボタンを押して録音、■ボタンで停止を繰り返すだけです。つまずいたらDAWソフトに付いてくるマニュアルを読みましょう。大体マニュアルを読めば大体の問題は解決します。

ということでここから先の内容は作業の概要と単語解説、注意点くらいしか書いていません。詳しくはマニュアルを読んだり、マニュアルがわかりづらかったら人に聞いたり検索したりしてください。検索に使えそうな単語も紹介しておきます。

3. 演奏、録音

録音の方法は二種類あります。

楽器ごとに録音したデータを保存するためにトラックをが必要です。まず空のトラックを作るわけですが、その際に「オーディオトラック」と「インストゥルメントトラック」のどちらを作るのかを選択します。オーディオトラックは実際の楽器やマイクを接続してオーディオ録音した音データを保存するトラック、インストゥルメントトラックはソフトウェア音源を打ち込んだデータを保存するトラックです。この違いはかなり重要なので押さえておきましょう。

なお、トラックの種類の名前についてはソフト毎に異なるので注意しましょう。「オーディオトラック」は多分共通ですが、「インストゥルメントトラック」は「midiトラック」などと書かれているかもしれません。

"ソフト名" オーディオ 録音

"ソフト名" midi 録音

などで検索すると良いでしょう。

オーディオトラックに録音

基本的に録音ボタンを押すとクリックが鳴り録音が開始されるはずです。音が出ない場合、以下の原因が考えられます。

  • 楽器の音量が0
  • ギターの接続がおかしい
    • 上記参照
  • 録音レベルが低い
  • muteボタンもしくは他のトラックのsoloボタンが押されている
  • スピーカーから音が出てない
    • これは録音自体はされているはず
  • オーディオトラックとオーディオインターフェースが関連付けられていない

最後のやつが厄介です。簡単に言うと「結線が出来ていない」状態です。これはソフトによって操作が異なると思われます。以下の方法で検索すると助けが得られるかもしれません。

"ソフト名" オーディオトラック 録音

そのまんまですが。トラックにはinputという項があるはずです。そこを長押しするなり右クリックするなりゴチャゴチャ試してください。

インストゥルメントトラック録音

インストゥルメントトラックを作成するときに、ドラムやキーボードといった録音する楽器、つまりソフトウェア音源を選択するはずです。選択してトラックを作成すると、前回の記事で書いたバーチャルキーボードを立ち上げるか実際にキーボードを接続する貸して、録音ボタンを押せば録音が始まります。キーボードを押して打ち込みが出来るはずです。キーボードが一つしか繋がれていない場合、自動的に選択されたトラックにキーボードが結線されるはずです。

注意

オーディオトラックとインストゥルメントトラックは記録されるデータが違います。オーディオトラックは入力された音声をそのまま記録した「オーディオデータ」、インストゥルメントトラックはソフトウェア音源の演奏データを記録した「midiデータ」を記録します。midiデータは、「演奏のデータだけ」が記録されています。なので同じトラックでソフトウェア音源だけを変えると、違う楽器で同じ演奏をすることになります。

これらのことは覚えておくと編集時、音作り時に混乱が起きにくくなると思います。


トラックを扱うときは「選択状態になっているトラック」に気を使ってください。たとえば録音ボタンを押して録音が開始されるのは選択されたトラックです。録音前に選択されているトラックを確認しましょう。当然のことのように思われますが結構忘れがちで混乱します。

トラックの選択状態だけでなく、何か起こったとき画面の状態を良く見て対処しましょう。 soloボタン、muteボタン、オーディオインターフェースの結線、選択されているソフトウェア音源など、必要な情報は画面にあります。このことは意外と忘れがちで、忘れるとDTM作業は混乱します。自分も最初はよく混乱してました。これはなぜかと言うと、多分バンドなどから入った人は視覚情報にあまり頼っていないんじゃないかと思います。習慣として何か問題があった時は観察よりもツマミをいじる・・・そういう感じになってるのがDTMの敷居を高く感じさせるんじゃないかと思います。この辺思いつきで書いてますが。

DTMは画面の観察が結構大事です。最初は面倒ですがじっくりやっていきましょう。


録音トラックの編集

さて、ここまでで録音したトラックができたはずです。ギター、ベース、ボーカル、ドラムの打ち込み。録音したデータは切り貼りしたり手直ししたりしたいものです。それについては細かく説明するのは大変なので検索単語を載せますので、検索結果のページを参考にするのが良いと思います。ただ「オーディオトラックとインストゥルメントトラックの扱いは大きく違う」ということは覚えておいたほうがいいと思います。

"ソフト名" オーディオ 編集

"ソフト名" 打ち込み 編集

"ソフト名" midi 編集

ミックスとエフェクト

編集の後はリバーブやイコライザなどのエフェクトをトラック毎にかけていきます。もちろん作業は行ったり来たりして結構です。 トラックにはチャンネルストリップというのがくっついていて、それにエフェクターを設定していきます。トラックは録音データを演奏し、チャンネルストリップはトラック再生ごとにエフェクトを掛けている、ということです。

しかし、最初のうちはチャンネルストリップについては意識しないほうがいいと思います。これは他の要素にも絡んでいて、調べ始めるとキリが無く、混乱の元です。 多くの場合チャンネルストリップとトラックは一対になっているので、最初のうちはトラックごとにエフェクトを設定すると認識しておいてチャンネルストリップの存在は忘れて作業しましょう。

というわけで、トラック別のエフェクトのかけ方についての検索語を以下に示します。参考にしてください。

"ソフト名" エフェクト 使い方

これらの単語で調べるとそこそこいいサイトが出るように思います。

最初は無視したほうがいいと書きましたが、チャンネルストリップは今後深くDTMをするなら理解するべき概念です。 チャンネルストリップとそれに関連する単語を以下に列挙します。余裕があれば調べてみてください。

  • チャンネルストリップ

  • オグジュアリーチャンネル

  • バス

ミックス

トラック毎のバランス調整。これもちゃんとやると大変です。

選択肢は以下の通りです。

  1. 何も気にせずノーマライズ
    • 全体の音量は小さくなる
  2. 最後にリミッターのエフェクトを掛ける
    • 曲の一部に若干ひずみが生じるが、全体の音量は稼げる
  3. がっつりミックスして音質も音量も確保する

まず1の「何も気にせずノーマライズ」について説明します。ノーマライズとはDAWの持つ機能です。

当然ですがDTMはパソコン上の作業なので、そのデータはすべてデジタルです。デジタルなので処理できるデータの範囲が決まっています。そのため認識できないほど大きいor小さいデータはノイズになるか無視されるようになります。ノーマライズでは曲全体における最大音量が作業のネックになります。曲の一部が極端に大きい音だったりすると、その部分が認識の限界になるように自動的に設定され、結果曲全体はその設定に影響されて音が小さくなる、ということになるのです。

最近のDAWソフトは大体ノーマライズ機能を持っていると思います。

"ソフト名" ノーマライズ

で検索して見ましょう。

次に2の「最後にリミッターのエフェクトを掛ける」、最初のうちはこれをオススメします。

リミッターとは、「デジタルで認識できる限界値を越える音量の箇所のみ、データを圧縮して処理する」機能を持つプラグインの種類のことです。音量が限界値を越えない場合はそのまま、限界値を超える場合はデータを圧縮、つまり自動的に異なるデータにされてしまいます。この圧縮の結果が気になるかどうかというところが論点になるわけですが、DTMを始めたばかりの人は多分「あんまり気にならない」んじゃないかと思います。特に今回の想定用途である「バンドのデモ用」ならなおさら「まあいいか」で済まされると思います。

なので最初のうちは面倒なことを取っ払って、楽器の大体の音量バランスを取ったら、あとはリミッターにお任せしましょう。

ただしリミッターは、全ての楽器(トラック)の音が纏められているチャンネルストリップに掛ける必要があります。チャンネルストリップの理解が必要です。適当に触ってればなんとなくわかるんじゃないかと思いますが、この太字部分がよくわからない場合は深追いせず、1の「何も気にせずノーマライズ」の方法を取るのが良いでしょう。

 

最後に3の「がっつりミックスして音質も音量も確保する」についてですが、これはここでは詳しく説明しません。非常に長くなるからです。検索単語を次に示します。

DTM ミックス やり方

これでよいと思います。ソフト別には

"ソフト名" ミックス やり方

こんな感じで。これらは両方調べたほうがいいと思います。「ミックスのやり方」と、「ソフト別のミックスのチャンネルストリップの使い方」を分けて考えたほうがよいからです。次にミックスについて僕の知見を述べます。ここは飛ばしても構いません。参考程度に。

一番大事なことはリスナーの耳ではなく、プレイヤーの耳でもない、エンジニアの耳を持つことです。曲の音作りはいまや作曲の一部だと僕は考えているので「エンジニア」という言葉は不適当にも感じますが、現在レコーディング、ミックスなどをしている人は「レコーディングエンジニア」「ミックスエンジニア」などと呼ばれるので、ここでは便宜上「エンジニア」としておきます。

耳というのはあいまいなもので、経験や脳の認識でバイアスがかかってしまいます。リスナーの耳ではおそらく左右のバランスが取れないでしょう。作曲時点、録音時点で必要な音が準備できないと思います。プレイヤーの耳では全部の楽器を満遍なく強調してしまい、一度に再生したときにまとまりがなくなるでしょう。これらの原因は知識と経験にあると思われます。

リスナーというのは自分で作曲、演奏をしない人とします。これらの人は曲を楽器ごとに分解して聞かないので、良く聞こえるボーカル、ギターなどは聞けてもそのほかの音は認識できないのです。なのでおそらく一般的な作曲はできないでしょう。例えば「ロックバンドにはベースがいて、低音のパートを弾いている」という事実を知って初めてベースラインが聞こえ始めるのです。ベースは極端な例でしたが(でも知人に実際居ました。興味ない人にとってはそういう認識なのかもしれません、ベーシスト涙目)、シンセパッドの多くはリスナーに耳では認識できないと思います。もちろん、「ありのままに聞こえたとおりにやればいいんだからできる、ベースは知らなくても低音は聞こえるのだから」というのも正しいと思いますが、それが意外と難しいのです。それは次の「プレイヤーの耳」に関連してきます。

プレイヤー、つまり楽器演奏者は普段聞いている曲をパート別に分解して聞けると思います。そしてそれはベースは低音で、ベースだけで弾くとこういう音が鳴る、という知識を前提に認識しています。ここに落とし穴があります。プレイヤー耳の方がミックスをしたら、おそらくベースの音作りを自分の知っている音を前提に作るでしょう。それではダメなのです。

CDなどに収録されたミックスされた楽器の音は、楽器本来の音とはかなり違うのです。それはギターのバッキングやアルペジオ、そしてベースなど縁の下の力持ちほど原音から離れた音作りがされます。ベースは役割こそ低音ですが実際には高音も出ています(詳しくは「倍音」でググってみてください)。低音から高音までを含めてベースの音を認識しているわけですが、DTMのミックスではベースの高音はバッサリ切ることが多いです。それはベースの高音がギターの音とカブるからです。これを周波数帯域がカブると言いますが、ミックスではなるべく楽器間の周波数帯域のカブりがないようにするのが定石とされます。カブっていると音を混ぜたときに濁ったような、汚いように感じられます。またカブるとその部分の音量が大きくなり、結果前述のリミッター使用時の圧縮による歪みの原因になり、これも音が汚くなってしまいます。

「リミッター使用時の圧縮による歪み」は前述では「あまり気にならないと思います」と書きましたが、それは「歪みがどういうものか知らない」からです。歪んだときどういう音になるのか、ということを知っていればたちまち気になるようになると思います。

リバーブ、ディレイについても同様で、プロのCD音源の各パートにやまびこのように反響音が付加されていることを知らないと、なかなかCDだけ聞いて認識できないものです。

エンジニアの耳とは、「帯域カブり」や「リミッター圧縮のゆがみ」という知識を土台に、耳がその違和感を認識して初めて身に付くものです。知識の獲得には、ミックスの定石を知り、実際に手を動かしながら音を聞き経験を積み重ねるしかないと思います。「市販のこのCDのこの曲は帯域がカブっている!」なんてリファレンス情報はないですからね。

エンジニアが教えるミックス・テクニック99 (CD付き)

エンジニアが教えるミックス・テクニック99 (CD付き)

この本がオススメです。文章は感覚的で若干わかりにくいですが定石が色々載ってます。「コンプレシピ」「EQレシピ」などエフェクト別の本もありますが、これらは結局組み合わせて使うので。

とまあ、熱く語りましたがミックスでした。

4. 書き出し

ミックスまで行った結果を書き出します。多くのDAWソフトではバウンスと呼ばれます。

"ソフト名" バウンス

"ソフト名" バウンス やり方

などで調べるのが良いでしょう。バウンスでひっかかる箇所は

  • ファイル形式
  • 音圧

あたりでしょうか。もう疲れたのでこの先はもう書きません。適当に調べてください・・・


以上、DTMのやり方でした。長すぎるので後日複数記事に分けます。